仕事で疲れて気力が沸かない
最近集中力が続かない
今回は疲労回復効果のある食材をまとめてみました。
また、疲れていても実践できるすぐに食べられるレシピも多めです。
全然気力が出ないとき→すぐに食べれる疲労回復の食材
「疲れていて料理する気にもならない」という方のためにすぐに食べられる疲労回復食材をまとめてみました。
バナナ→スポーツドリンクなみの回復力!?
おやつや朝食としてオススメなのがバナナです。
バナナの疲労回復効果が高いです。最近の研究では、バナナには栄養補給効果や筋肉の炎症防止などの面においてスポーツドリンクと同等の効果があると分かっています。
また、朝に菓子パンなどの糖質を食べると体が疲れやすくなります。(詳しくは後述します)
いつもの朝食や間食の代わりにバナナを食べれば、糖質の量も減らせるのも嬉しいポイントなのです。
サンマやイワシの缶詰め→「タウリン」で疲労回復!
サンマやイワシには疲労回復の効果が期待できる「タウリン」が含まれています。
また、魚の缶詰めはDHAなどの脳にいい成分も豊富です。日々の疲れで集中力が落ちている人にはDHAは必須です。
缶詰めなら骨ごと食べれてしまうのでカルシウムも補給できます。カルシウムが不足すると神経を落ち着かせる働きが落ちて、脳神経が興奮しやすくなります。イライラしやすくなった人にオススメできます。
スーパーやネットで買っておけば、料理する気が起きないときでも食べることができます。
マグロやカツオの缶詰め→魚のパワーを活用
マグロやカツオの缶詰めもオススメです。
これらの魚には「イミダゾールペプチド」という成分が含まれています。イミダゾールペプチドは回遊魚や鳥などに含まれている疲労回復成分です。
マグロやカツオは、イミダゾールペプチドが含まれていることで長い距離でも疲れずに泳ぐことができるのです。
ぜひ、缶詰めで手軽に魚のパワーを借りましょう。
レシピ例

↑気力があれば調理してももちろんOK。スーパーで刺身買って乗せるだけでできます。下は白米の代わりに玄米だとなおGood。
トマト→アミノ酸で疲労回復
トマトはアミノ酸が豊富です。アミノ酸のうち、「アスパラギン酸」や「グルタミン酸」と呼ばれるものは、旨味があるだけでなく疲労回復や内臓のエネルギーともなります。
調理のコツ→ゼリー部分を逃がさない切り方
ゼリーの部分には実の4倍のアミノ酸が含まれています。ですから、トマトを切るときにゼリー部分が流れ出してしまうのはもったいない。
潰さずに上手に切るためにはトマトのお尻の白い線に注目しましょう。
線と線の間を切ることで中身のゼリーが漏れだしにくいのです。というのも白い線は種が入っている場所で線に沿って切ってしまうと中身が飛び出しやすいです。
ですから、線と線の間を狙う!ぜひ試してみてください。
レシピ例
切ってお皿に乗せて完成。(笑)
自炊を始めるならいつもの食事に付け足すところからです。
レモン→クエン酸で疲労回復!
レモンには疲労回復に効果のある「クエン酸」が含まれています。
クエン酸が疲労回復に効果的な理由は、体内の掃除をしてくれるからです。
体内で食べ物がエネルギーに変わるとき、エネルギーになり損ねた燃えカス(=疲労物質)が生まれます。このような疲労物質をクエン酸が分解してくれるのです。(これを「クエン酸サイクル」と呼びます)
クエン酸サイクルがスムーズに進むと、疲労回復効果だけでなく、エネルギーを効率的に使えるようになり肥満も防止できます。
調理のコツ→「X切り」で切ろう
レモンをまな板で切るときに普通に切ると果汁がこぼれやすいですよね。クエン酸は果汁に含まれますから無駄にするのはもったいない。
そこで「X切り」で切ってみましょう。この切り方をすることによってレモンの果汁を残しやすくなるのです。
レシピ例

↑ストックしておきましょう。
お酢→クエン酸が豊富!
お酢もレモンと同様にクエン酸が含まれており、疲労回復に効きます。
レシピ例

甘酒→飲む点滴
甘酒は飲む点滴と呼ばれているぐらい栄養価が高いです。
甘酒はもともと甘麹という麹です。米が発酵して作られる麹には「酵素」や「ビタミン B 群」が豊富に含まれています。
消化を促進してくれたり、疲労回復・美肌効果・便秘解消など様々な健康効果が期待できるのです。
体内でエネルギーを効率よく変換するビタミン B 群は脳の疲れにも効果的です。ビタミンB群が不足すると集中力が切れたりイライラしやすくなったりします。
甘酒は自家製でつくることもできますが、面倒だと思いますので市販されているものをオススメします。
気力がそこそこ沸いてきたら→疲労回復レシピを作ろう!
手軽な食材で疲労がとれてきたら、少し頑張って疲労回復レシピに挑戦してみましょう。
とは言ってもほとんどが10分そこらで作れるものなのでご安心を。
玉ねぎ・ネギ・ニラ+豚肉
玉ねぎ・ネギ・ニラなどに含まれる「アリシン」と、豚肉に多く含まれる「ビタミンB1」の組み合わせは疲労回復効果が絶大です。
糖質過多・ビタミンB1不足が疲れの原因
「ビタミンB1」とは不足すると疲れやすくなってしまう大事なビタミンです。豚肉に豊富に含まれています。
ビタミンB1には主に2つの働きがあります。
- 糖質をエネルギーに変える役割
- 疲労物質である「乳酸」を取り除く役割
注目したいのは乳酸を取り除いてくれる疲労回復の効果です。
しかし、パン・お菓子・丼物・麺など糖質をたくさん摂る食事をしているとビタミンB1は糖質をエネルギーに変えるので大忙しになります。すると疲労回復の方に手が回らなくなり結果として疲れやすくなってしまうのです。
ですから、糖質を摂りすぎないようにすることと、ビタミンB1を積極的に摂ることの2つを意識すると疲れがとれやすくなります。
調理のコツ→玉ねぎはみじん切り・素早く調理
玉ねぎやニラなどに含まれるアリシンはビタミン B 1の吸収率を10倍も高めてくれます。
アリシンが含まれる野菜はみじん切りが効果的です。
というのも、アリシンは最初から入っているわけではなく、切ってから空気に触れることによって発生するからです。ですので、みじん切りして空気と触れる表面積を増やすのがポイントなのです。
また、切った後に水にさらしてしまうとアリシンが流出してしまいます。玉ねぎなどは加熱すればさほど辛味も気になりませんから水にさらさないようにしましょう。
アリシンは発生してから10分ぐらいで一番活性化します。15分以上経つと他の物質に変わってしまうので、疲労回復を狙うなら素早く調理するのが鉄則です。
みじん切りしてから10分以内にサクッと調理して速攻で食べましょう。
レシピ例



ニラは根に近い白い部分こそアリシンが豊富です。間違って捨てないように!
牛肉
牛肉などに含まれている「L カルニチン」 いう栄養素は脂肪燃焼や疲労回復の効果があると言われています。
実際、マウスの運動量を調べたら動物実験によると、牛肉と牛脂を与えることによって運動後の疲労回復を早め運動能力を向上させたという結果が出ているんだとか。
また、牛肉などのたんぱく質に含まれているトリプトファンは「幸せホルモン」と呼ばれているセロトニンの原料となります。肉をしっかり食べるのはメンタルにもいいのです。
レシピ例

↑玉ねぎなどのみじん切りで「アリシン」にも協力してもらいましょう。
カレイ
カレイには疲労回復効果のある「ビタミン B1」などのビタミン B 群が豊富です。
また脳の健康にいいDHAやEPAも含まれています。知的労働の現代人にはピッタリの食材なのです。
ちなみに、よかったら子持ちガレイを選んでみてください。子持ちガレイの場合は DHA EPA の含まれている量が特に多く、「ナイアシン」や「葉酸」のようなビタミン B 群も多くなります。
「ナイアシン」は3大栄養素をエネルギーに変える役割があります。ナイアシンが不足すると体内にせっかく入ってきた栄養素がエネルギーとして使われず、力が沸かなくなります。
「葉酸」とは血液の生成に関わっているビタミンです。体中に酸素を回す血液の活動が滞ると疲れやすくなるのは明白でしょう。
煮る時間は割と短めで大丈夫
カレイは10分以内ぐらいで煮ましょう。
というのも、煮崩れしてしまうとビタミン B 群が溶け出して無駄になってしまうからです。
煮るときにみりんを使うのもポイントです。みりんは身を引き締める効果があるため煮崩れしにくくなります。またみりんには EPA や DHA の酸化を抑えてくれる働きもあります。
レシピ例

↑カレイはやっぱ煮物でしょ。
「魚のDHA・EPAって熱に弱いんじゃないの?」と思われたかもしれません。確かにそうなのですが、不思議なことにカレイや魚卵に含まれるDHA・EPAはむしろ熱で強くなるらしい。ですから安心して煮ちゃってください。
タコ
タコは疲労回復にもってこいの食材です。
というのも、タコには「タウリン」「ビタミンB群」といった疲労回復の成分が豊富です。
タウリンは栄養ドリンクなどにも入っているので疲労回復の成分としては有名でしょう。実は、タコの足を一本食べることによって 1000mgのタウリンを取ることができます。タウリンはサンマやイワシにも含まれていますが、タコの場合はサンマの 3倍、イワシの3.5倍多いです。
レシピ例


↑オススメは油で揚げることです。油と一緒に調理することによって、脂溶性のビタミンであるビタミンAやビタミンEの吸収率が高まります。
また、揚げる場合なら短時間の加熱で済むので熱に弱いビタミン B 群も守りやすいです。
お酢・レモン+肉
レモンやお酢に含まれるクエン酸は、鉄・マグネシウム・カルシウムなどのミネラル類の吸収率を高めてくれる効果があります。
これをクエン酸の「キレート作用」といいます。キレート作用を活かすために鉄分やカルシウムが豊富な食材と一緒にとってみましょう。
血が元気になれば体も元気になります。
レシピ例

↑ネギやニンニクでアリシンもゲット。

↑お酢は熱に強いので一緒に炒めるにも向いています。



塩麹+豚肉
麹には疲労回復の効果が高いビタミンB群が豊富です。
塩麹は料理にも使いやすいのでスーパーで見つけたら買ってみましょう。ビタミン B1が豊富な豚肉と組み合わせると疲労回復の相乗効果が期待できます。
ちなみに、麹には肉の臭みを取る効果もあるので美味しく仕上がります。
レシピ例


しいたけ
しいたけには疲労回復の「オルニチン」やリラックス効果のある 「GABA」が含まれています。
調理のコツ→洗わない
しいたけは洗ってしまうことによって栄養が流出してしまうので控えましょう。汚れが気になったらペーパーで拭き取るぐらいにしてください。
レシピ例

↑レンジでお手軽です。しいたけのオルニチンは軸の部分に豊富なので切り落とさないように。

↑鶏胸肉も加えて疲労回復効果をアップ
鶏肉
鶏胸肉には、鳥が「渡り」をするときに不眠不休で空を飛ぶためのパワーの源「イミダゾールペプチド(イミダペプチド)」が含まれています。
(まぁニワトリは飛ばないし渡りもしないんですけどちゃんと含まれています)
とにかくイミダペプチドは疲労回復効果が高いのです。ちなみに胸肉だと持久力の向上や疲労回復の効果はもも肉の2倍にも及びます。
調理のコツ→筋を切る・塩をふる
鶏胸肉は水分が流れ出てしまわないように注意しましょう。
水分が流れ出ると含まれる水溶性のビタミンB群も一緒に出てしまい、効果が減少するからです。
水分を逃がさないためには、加熱前に筋を断ち切って置くことと塩をふることです。
筋は加熱すると縮んでしまい、水分も流れ出やすくなります。(スポンジが縮んえ水が出るイメージ)
塩は水分を保持する働きをしてくれるので肉がしっとり仕上がります。他の調味料は気分によって省略してもいいですが塩は絶対ふりましょう。
レシピ例

↑多めにつくってストックしてもよさそうですね。
鮭(紅鮭)
鮭には疲労回復の効果があると言われている「アスタキサンチン」が豊富です。
ちなみに、アスタキサンチンはノルウェー産の鮭やカラフトマスよりも紅鮭に多く含まれます。スーパーで買うときは意識して見てみてください。
ただし、アスタキサンチンの抗疲労効果を検証した臨床試験によると、アスタキサンチンは1日12mgを8週間取り続けることによってようやく効果が出るという結果も出ています。
この量は1日に1 kg 程度の鮭を食べないといけないぐらいです。さすがにそれは無理ですよね。
まぁ、アスタキサンチンは疲労回復効果以外にも様々な効果があって健康にいいのは間違いないですから、気にせず食べてください。(笑)
レシピ例

【今日のクエスト】疲労回復レシピを実践してみよう
まずはすぐに食べられるバナナ・魚の缶詰め(マグロ・カツオ・イワシ・サンマ)・レモン・トマト・甘酒などを揃えましょう。
気力が回復してきたらストックしておくと便利な鶏蒸しやレモンハチミツ漬けなどを作ってみてください。
「いつもコンビニや外食で済ませています」という方は、1食だけでも自炊にも挑戦してみてくださいな。
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