今回は、あえて恵まれていない自分を想像してみることで感謝の気持ちが芽生えやすくなるぜ~というお話です。
「ネガティブビジュアライゼーション」
感謝のメリットに関してはいくつかの記事で解説してきました。例えば、感謝の日記をつけることによって幸福度があがるぞ~といった内容や、感謝の気持ちを持っている人の方が恵まれている環境を有意義に使おうという意識が働き客観性も高くなるぞ~というお話でした。
ただし、「現状に感謝しろ」と言われてもなかなかピンと来ない人もいるでしょう。
感謝の気持ちを保つためのコツとしては、あえて恵まれていない自分を想像してみることです。あえてネガティブに考えるので「ネガティブビジュアライゼーション」と呼ばれます
実際に、バージニア大学などが行ったカップルたちを対象に行なった研究によると、ネガティブビジュアライゼーションを使うことによって現状に感謝できるようになったぜ~と示されています。
実験の介入
被験者のカップルたちに 自分の恋人について以下の介入を行う。
- 「恋人との思い出について考えて」と言ってから今の気持ちを15分間書出してもらうグループ
- 「もしも今の恋人と出会えてなかったら ?」と言ってから今の気持ちを15分間書き出してもらうグループ
実験の結果
- あえてネガティブに考えたグループ2は、グループ1に比べて幸福度の上昇が高かった
- 恋人を尊重する気持ちや自分の現在の幸せを感じる傾向が高まった
実験の考察
ネガティブビジュアライゼーションが有効な理由としては、人間は今の幸せになれてしまい気づいていないからです。
最初は幸福なことも日常的になってくると慣れが出てしまい幸せであることを認識できなくなります。例えば、大人になってから「学生の頃が良かったなぁ」と思うのは、学生の頃は毎日学校に行って友達とわいわいするのが当たり前という風に認識していたからです。あえて今より恵まれていない自分を想像してみることによって、麻痺した幸せの感覚を取り戻すことができます。
ちなみにこの研究ではカップルを対象に行われていますが、ネガティブビジュアライゼーションのテクニック自体は他のことにも応用できるかと思います(多分)。実際、僕は「今の恋人と出会えていなかったら?」と仮定するのはそもそも無理なので、「今のように健康体でなかったら」「今の仕事に出会えていなかったら」といったように他のことで試してみようと思います。
【今日のクエスト】ネガティブビジュアライゼーションを実践しよう
ステップ1:今自分が当たり前に感じていることに注目してみよう
例えば…
- 清掃の仕事をしている
- 自分の部屋で本を読んでいる
- ボケーっとしながら散歩をしている
ステップ2:「もしも自分がそれを出来なかったら?失ったら?」と仮定して考えてみる
- もしも清掃の仕事を見つけられていなかったら?
- もしも自分が足が不自由で自由に散歩することができなかったら?
- もしも失読症で本を読むことができなかったら?
- もしも海から 陸に進出した四足動物がいなかったら?
できれば15分ぐらい仮定をもとにした物語を書き出してみましょう。
ステップ3:現在の幸せを噛み締めてみよう
- 仕事につけなくて今でも失業している状態だったかもしれない。福利厚生もしっかりしていて安心できる職場に感謝しないとな~
- 自由に歩き回ることができる肉体でよかったなあ
- 好きな本を読んだり文字を書いたりすることが できてよかった
- 陸に進出して時速動物や人間へと進化のバトンを繋いでくれた初期の魚類に感謝しなければ!
【獲得経験値】
☑️「もしも○○ができなかったら?」と仮定した
☑️現状に感謝できた
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