- ノートをきれいにまとめているが時間が経つと思い出すのが難しくなってくる
- 知識を記憶したはずなのに人に説明しようとすると言葉が出てこないことが多い
- 学んだことを人に向けて説明しないといけないのだけど、いいテクニックはある?
今回は、「知識を説明すること」を目指したノート作りを解説します。
無機質なノートでも覚えやすくするテクニックをまとめてみました。今回はノートをとる例もたくさん出しています。説明したい知識の内容・説明する上でのキーポイントとなる戦略・実際の説明のイメージという3点をまとめてみました。具体例を読んでもらうことによって、「こういう複雑な知識でもコツを掴めば説明しやすくなるんだなあ」という感覚を掴んでもらえると思います。
予備知識
↑この記事の戦略的ノート術を試してみたんだけど、あまり活用できていないよ~という人は今回の記事がおすすめです。先にこっち↑を読んでおいてもいいです。
ノートを説明しやすくする「質問集」をまとめよう
「教科書の知識をなかなか覚えることができない」という人は多いでしょう。そこで以下の質問集を活用してみましょう。
- この内容をさらに詳しく 論理を詳細にするには?
- より詳しい事例はないか?
- 友達や先生に説明するなら(教育心理学者リチャードポールの質問集より)
- この内容がなぜ重要なのか?(プロヴァンス大学式戦略的ノート術より)
既に知っていることはないか?
キーワードを三つから三つ挙げるとしたら?
最も重要だったところはどこか(テンプル大学式戦略的ノート術より)
これらの質問集はいくつかの大学が「戦略的ノート術」と題して、ノートの内容を記憶しやすくするために知識を深める起点とするポイントも含まれています。ノートをとった後にこれらのポイントを見直してみることで、知識にストーリー性を出すことができます。単に並べただけの知識として覚えるよりも、物語のように流れを作る方が覚えやすくなります。
質問集を実際に使ってみる
ここからは実際に具体例を出して質問集を活用していきます。
この内容をさらに詳しく 論理を詳細にするには
ある研究によると、英語の音声を聞きながら学習するとき、他の作業しながら聴く「ながら聴き」をしてしまうと効果がないことが分かっている。しかし、散歩しながら音声を聞くといった非言語的な活動となら両立できることが分かっている
「ながら聴きでも 両立できない行動と両立できる行動は何が違うんだろう?」
→「マルチタスク デュアルタスク」というキーワードで検索し情報を探してみる
→どうやら 英語学習以外においても 頭を使う活動を二つ同時にある「マルチタスク」は脳に負担をかけてしまうが、 頭を使わない作業と頭を使う作業を行う「デュアルタスク」なら両立できるらしい
作ったノートを説明しようとしたとき、「あれ?ここはどうなんだろう?」という疑問点が出てくるときがあります。疑問点はネットや他の本で調べて、より論理を明確にするといいでしょう。
より詳しい事例はないか
物を動かす「身体能力」
物や場所を把握する「知覚能力」
注意・記憶・決断などの「認知能力」
「身体能力」→そもそも腰をあげるのが面倒だと片付けできない
「知覚能力」→「これをそっちに入れると収まりが良さそうだな」とイメージする能力
「認知能力」→どこに置いたか覚えておく記憶力や。片付けの最中にアルバムを見つけても気をとられないための注意力
このように、もともとのノートの内容から より詳しく説明するための具体的なエピソードなどはないかなと考えてノートに加筆すると、無機質なノートにエピソード性が生まれ覚えやすくなります。その知識を人に説明しなければならない時にも、より説得力のある内容にすることができます。
友達や先生に説明するなら
「500~1000kcalって多い方なの?」と聞かれそうだな。比較対象として「ジムに行って消費できるカロリーは多くの人の場合300kcal程度」という情報を入れるとよさそうだ
実は家事や通勤などで動き回ることはダイエットに大事で、ジムで運動するよりも消費カロリーは多いんだよ。具体的には…
「友達に説明するなら?」と問いかけてみると、「より魅力的な説明にするにはどうしたらいいだろうか」「すごいと思ってもらうためにはどういう工夫をしたらいいだろうか」と頭を使うことになります。
この内容がなぜ重要なのか
「他の恐竜と比べて頭骨が奇妙だった」と説明するだけでは面白くないな。「鼻の穴を大きくすることによって、そこから空気を出し入れすることが容易になり体が大きく熱がたまりやすい 竜脚類にとっては 便利な放熱システムとして起動した」という理屈をしっかり説明しよう
例のような動物の骨格的な知識は表面だけ覚えると非常に退屈な内容になってしまいますが、 「どんな意味があるの?」と問いかけることによって、背景知識が加えられエピソード性が生まれます。
一生懸命説明しても「面白くない」「オタクっぽい」と言われてしまうときには、「どんな重要性を持つのか?」を説明すると納得してもらいやすいです。
既に知っていることはないか
そういえば以前、「受け答えがスピーディーな人ほどカリスマ性が高いと評価される」という内容の研究も聞いたことがあるな 。つまり、レスポンスが速い人ほどリーダーだとみなされやすいと言えるな
新しく学ぶ知識に対して、自分がすでに知っている知識を結びつけることによって 覚えやすくなるだけでなく化学反応が生まれ新たなキーワードを抽出することができます 。
キーワードを3~6つ挙げるとしたら
キーワードを押さえることによって、そのノートのなかで特にどこを覚えるべきかが分かりやすくなります。ノートを復習する際にも、「ここさえ覚えておけばOK」という基準を作っておいた方がスムーズです。
ノートを作った後に見直して、1ページあたり3~6つぐらいのキーワードに赤でアンダーラインを引いておくといいでしょうお。↓
最も重要だったところはどこか
「美しさのプレミア」をキーワードとしてみよう
説明が複雑になりそうな場合、「最も重要なキーワードはどこだろうか?」と考えてみると、だいぶ説明が楽になります。 今回の例の場合、外見的な美しさによる成績の上昇 というフレーズを何度も繰り返すのは面倒なので、「美しさのプレミア」と一言で言い換えるキーワードを先に押さえておくと、後々説明が続きやすくなります。
【今日のクエスト】質問集を活用して説明しやすいノートを作ろう
ステップ1: 読書や勉強をしてノートをとる
まずはいつも通りノートをまとめてみてください。いきなりうまくまとめる自信がない場合には、 ノートに空白のスペースを作って、後から簡単にまとめ直せるようにしておくのもいいでしょう。
ステップ2:質問集を活用して説明の戦略を立てよう
今回紹介した様々な質問集を問いかけて、ノートにエピソード性を持たせていきましょう。 開けておいた余白のスペースを活用して情報を書き足していくのもおすすめです。例えば…
- 具体例を書き出す
- ノートに書いた内容を覚えやすくしてくれそうな キーワードを書き込む
- 一番重要だという最重要キーワードにアンダーラインを引く
質問集は紙に書き出しておこう
ノートを作る際に自分がよく使う質問集は 紙にまとめて書き出して机のそばに置いておくのもいいでしょう。
- この内容をさらに詳しく 論理を詳細にするには?
- より詳しい事例はないか?
- 友達や先生に説明するなら(教育心理学者リチャードポールの質問集より)
- この内容がなぜ重要なのか?(プロヴァンス大学式戦略的ノート術より)
既に知っていることはないか?
キーワードを三つから三つ挙げるとしたら?
最も重要だったところはどこか(テンプル大学式戦略的ノート術より)
↑すぐに確認できるように紙やノートにまとめておくといいでしょう。
↑すぐに取り出せるように 書見台の裏側に忍ばせております。
ステップ3:ノートを眺めながら自分の言葉で説明してみる
【獲得経験値】
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今回取り入れたプロバンス大学式戦略ノート術をイチから説明しています。↑
ノートを書く途中に情報を加筆することで記憶に定着しやすくなるぜ~という内容です。↑
「説明するつもり」で学習すると短答式にも論述式にも強くなれるぜ~というお話をしています↑
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