今回は、瞑想に興味はあるが続かなかった経験がある人に向けた内容です。
- 瞑想を習慣にしたいけど、「これでやり方はあっているのだろうか?」と不安になる。
- 静かに座っていると眠くなってしまい、終わった後に「結局ウトウトしただけだった」と感じる。
- リラックスしたくて始めたのに、「集中しなきゃ」「雑念が出ちゃダメだ」と考えてしまい、逆に疲れる感じがする。
実は、世間で勧められているスタンダードな瞑想は、瞑想初心者にとっては難しすぎる可能性があります。初心者は音声ガイドなどを使って瞑想を始めてみるといいでしょう。
瞑想初心者は「ガイド付き瞑想」で集中力や眠気が改善!
瞑想は科学的にも効果が広く認められています。集中力のアップやストレス解消の効果が認められますが、習慣化する難易度が高いことも事実です。
例えば、最もスタンダードな瞑想は、座って自分の呼吸に集中し続けるというものです。
- ひたすら自分が呼吸している感覚(例:鼻腔を空気が通る感覚、空気でお腹が膨れる感覚など)に注目する
- 自分の意識がそれたときにはそれを自覚し、モニタリングする(例:「今、明日の仕事のことについて考えていたな」)
- 再び呼吸に注目する
一見シンプルですが、途中から「これでやり方はあっているのだろうか?」と不安になってしまったり、眠気が襲ってきたりします。
初心者にとって、このようなスタンダードな瞑想ほど難易度が高いのです。そこでおすすめなのは音声ガイドを使う取り組み方です。
2025年の大邱カトリック大学校などの研究者たちが発表した論文によると、瞑想に音声ガイドや動きを取り入れることで、瞑想中の眠気が改善され、集中しやすくなることが示されています。

内容
韓国の35人の瞑想を学んだことがない男女(被験者平均年齢22.0歳)を対象。また、被験者たちには瞑想に取り組まない理由について自由形式で回答してもらった。
すべての被験者は以下の2種類の瞑想にどちらも取り組んでもらった。
- 動的瞑想:動きを伴う瞑想(例:歩行瞑想やヨガなど)。
- 静的瞑想:動きを伴わない瞑想(例:呼吸瞑想など)。
なお、それぞれの瞑想は音声ガイドを付ける場合とつけない場合で分けられ、合計4つの条件での比較が行われました。
- ガイド付き静的瞑想
- ガイドなし静的瞑想
- ガイド付き動的瞑想
- ガイドなし動的瞑想
被験者の瞑想の効果の指標として、以下のものを計測した。
- 瞑想に集中できている度合いの自己評価:
- どれぐらい気が散ることなく集中している状態でいられたか。
- どれぐらい穏やかさを感じたか。
- 瞑想の間にどれぐらい眠気を感じたか。
- 心拍数と心拍変動:無線式の心拍計を用いて、心拍数のデータをアプリに送り、心拍変動を計算した。なお、それぞれの瞑想に取り組んだセッション中の10分間で計測された。
- 最小心拍数、最大心拍数、平均心拍数
- 副交感神経の活動度合い
- 自律神経の安定度合い
- 自律神経における交感神経と副交感神経のバランス
結果
集中力の自己評価に関して…
- 動的瞑想の方が、静的瞑想よりも集中力が高まる傾向が見られた。
- ガイド付きの瞑想をしているときの方が、集中力が高まる傾向が見られた。
- 特に、ガイド付き動的瞑想では、ガイドなし静的瞑想よりも集中力が高く保てる傾向があった。
- ただし、落ち着きの評価に関しては、瞑想の条件によって結果に違いは見られなかった。
- 考察:音声ガイドや動きを伴う瞑想の方が集中力が高まることがわかります。
眠気の評価に関して…
- 静的瞑想の場合、動的瞑想と比べて眠気を感じやすい傾向があった。
- また、ガイドなしの静的瞑想の場合、ガイド付きの動的瞑想やガイドなしの動的瞑想よりも眠気を感じやすい傾向があった。
- 考察:音声ガイドや動きがある方が眠気が生じづらいことがわかります。
心拍数について…
- 最小心拍数は、ガイド付き静的瞑想やガイド付き動的瞑想をしているときには、安静時よりも高くなっていた。
- 考察:ガイド付きの瞑想の場合、音声ガイドに集中しようとするため体が覚醒するのかもしれません。
- 最大心拍数は、すべての瞑想の仕方において、安静時よりも心拍数が高くなっていた。
- 考察:瞑想はリラクゼーションの目的で行われることが多いため、安静時よりも心拍数が増えているのは意外です。瞑想初心者では瞑想に集中しようとすることで体が覚醒するのかもしれません。
- 平均心拍数は、すべての瞑想の仕方において、安静時よりも高くなっていた。ガイド付きの瞑想の場合、動的でも静的でも高くなっていた。
心拍変動(自律神経の活動度合い)について…
- 副交感神経の活動度合いは、ガイド付き静的瞑想やガイドなし静的瞑想、ガイド付き動的瞑想において安静時よりも低くなっていた。
- 考察:やはり、瞑想をするときには、安静時と比べて副交感神経よりも交感神経優位になりやすいことを示しています。
- また、副交感神経の活動度合いは、ガイドなし動的瞑想では、ガイド付き動的瞑想の時よりも高い傾向が見られた。
- 考察:やはり、ガイドがないときの方が体のリラックス度は高いようです。もしくは、研究の手順的に、ガイド付き瞑想の後にガイドなし瞑想に取り組んでいるので、ガイドなしの瞑想では瞑想への慣れによって、よりリラックスできた可能性も考察されています。もしくは指示がなかったことによって、体の運動量を減らしていた(体の動きをサボった)可能性も考えられます。
自律神経のレベルについて…
- 自律神経のバランスを見てみると、ガイド付き動的瞑想とガイドなし動的瞑想のときには、安静時よりも交感神経の活動が強い傾向が見られた。
- 考察:つまり、動的瞑想のときには、交感神経が優位になっていることがわかります。体の動きを伴うため体の覚醒を伴うのは自然でしょう。
- また、副交感神経のレベルは、ガイド付き静的瞑想やガイド付き動的瞑想のとき、安静時よりも低い傾向が見られた。
- 考察:ガイド付き瞑想では副交感神経の活動が減ったことを示しています。被験者が集中力の高まりを感じていたことを考慮すると、 副交感神経活動が減ったことはストレスによるものではなく、瞑想に集中しようとした結果だと考えるのが自然です。
考察
つまり、動的瞑想や音声つきの場合では、より高い集中力を維持することができたということです。特に初心者においては、体の動きや音声ガイドを利用することによって退屈感を減らし、より深く集中することができると考えられます。
なぜなら、瞑想初心者にとって、シーンとした状態で座って瞑想すると、眠気や不快感を感じやすいからです。
また、瞑想初心者においては、瞑想しているときの方が心拍数が上がったり、交感神経が優位になったりなど体が緊張する傾向が見られました。理由は慣れない瞑想に集中しようとすると負荷がかかりやすいのだと考えられます。特に、ガイド付きの瞑想はガイドなしの瞑想よりも心拍数が高い傾向が見られました。音声のガイドを注意深く聞き、従おうとする努力をするため、交感神経優位になるのだと考えられます。
ただし、研究では初心者特有の瞑想中の緊張はネガティブに捉えられているわけではなく、瞑想に集中しようとした結果、交感神経が優位になったのだと解釈されています。瞑想はリラクゼーションの方法として結び付けられますが、実際には集中力の維持が必要であり、だからこそ集中力を維持する脳領域が鍛えられます。交感神経優位になるのは必ずしも悪いわけではないと説明されています。
なお、効果は瞑想のやり方や経験者のレベルによってさまざまだと言われています。訓練を積むことによって負荷は軽減していき、慣れることによってリラックス効果も高まってくる可能性はあるのです。
この研究で対象になったのは、瞑想に対して「必要性を感じない」「時間の無駄である」「効果を疑っている」などの否定的な考えを持っている人たちでした。瞑想に否定的な人にとって、静かに座って行う瞑想はかなりの苦行となることがわかります。
よって、瞑想に取り組む際には、最初は音声ガイド付きで始め、徐々にガイドなしの瞑想に移行していくのがベターだと言えます。
【実践】「Meditopia」で瞑想デビューしてみよう!
おすすめの習慣プラン
- パソコンを立ち上げたら→「Meditopia」を開き、椅子に座ったままガイド付きで呼吸に注意を向ける(5分程度)
- 通勤や散歩で歩き出したら→ 最初の30歩だけ、足の接地感覚に意識を向ける
ステップ1:瞑想ガイドアプリをインストールしてみよう
瞑想が習慣になるまでは、音声ガイドを使いながら瞑想に取り組んでみましょう。
「Meditopia(メディトピア)」は、瞑想の音声ガイドアプリで、さまざまな瞑想プログラムが用意されています。

例えば、瞑想の初心者向けに取り組み方や注意点をガイドしてくれたり、短時間でサクッとこなせる瞑想が用意されていたりします。

他にも、瞑想に取り組んだ総合時間が記録されたり、スキルやメダルを獲得できたりなどのゲーム要素もあります。退屈になりがちな瞑想を楽しく実践することができるでしょう。
ステップ2:少しずつレベルアップしていこう
まずは、3分から5分ぐらいでできる簡単な瞑想から始めてみましょう。瞑想の習慣が確立してきたら時間を延ばしたり、ガイドや動きのない本格的な瞑想にレベルアップしていくといいです。
まとめ
- 瞑想初心者にとって、静かに座るスタンダードな瞑想は眠気や注意散漫を招きやすい。
- 音声ガイドや体の動きを取り入れた瞑想は、集中しやすく眠気が出にくい。
- 初心者が瞑想中に緊張が高まるのは、集中しようとする自然な反応なので気にしない。
- 最初はガイド付きから始め、慣れてきたら徐々にガイドを減らすのがおすすめ
瞑想はリラックスするためのものと思われがちですが、初心者にとっては「集中する練習」でもあります。
そのため、最初から静かに座る瞑想にこだわらず、音声ガイドや体の動きを取り入れる方が、無理なく続けやすいことが研究から示されています。瞑想が続かなかった人こそ、「動く」「ガイドに頼る」といった工夫を取り入れながら、自分に合った入り口を見つけることが大切です。
関連知識
寝る前にスマホで瞑想アプリを操作する場合、ブルーライトによって逆に睡眠の質が下がってしまう可能性もあります。スマホを操作する時には、ナイトモードのアプリを入れたり、ブルーライトカット用の眼鏡を使うのがおすすめです。



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