コーヒーって仕事の生産性や健康に役立つの?信頼できる情報が知りたい
健康に悪そうなイメージもあるけど?
自分の生活に合ったカフェインのベストタイミングを知りたい
今回はコーヒーのメリット・デメリットについてをまとめてみました。
調べてみた結論…1日1~3杯なら健康にいい!
コーヒーのメリット・デメリットを検証してみたところ「飲み過ぎなければコーヒーは結構健康に役立つ!」と言えそうです。
なかには4杯以上飲むことで得られる健康効果もあるようですが4杯以上飲むとデメリットも多くなる印象でした。ですから調べてみた結論は1~3杯が一番健康!としておきます。
では具体的にどんな効果があるのか見ていきましょう。
コーヒーがあなたのスペックを高める
コーヒーには毎日の生活の質を向上させる様々な効果があります。
- やる気を高める
- 運動能力を高める
- 脂肪を燃焼させる
- 集中力を高める
- メンタルを強くする
それぞれどの程度まで根拠があるのか見ていきましょう。
ドーパミンの脳内濃度を高め、やる気を生む
コーヒーを飲むと気分が覚醒して活動的になれます。
その理由はコーヒーに含まれるカフェインが覚醒作用をもたらすからです。カフェインは「アデノシン」という抑制性の神経伝達物質の活動を抑制します。逆に「ドーパミン」という神経伝達物質の脳内濃度を高めます。
ドーパミンは快楽や報酬に係る物質で、活力を生み出してくれます。
運動能力を12%高める
「International Journal of Sports Nutrition」に掲載された2004年の研究によると、40件の二重盲検試験を分析した結果、カフェイン入りのコーヒーが運動負荷テストの成績を12%を高めると結論づけています。
理由としては、コーヒーのカフェインが体の機能を高める働きがあるからです。カフェインは中枢神経の刺激剤として作用し、心拍数や血圧などを上昇させる効果があります。また、カフェインが神経系に作用すると運動による疲れを感じにくくなります。
スポーツや筋トレをしている方はコーヒーを飲む習慣をつけることによって、より運動に打ち込むことができそうです。
脂肪燃焼を10%促進
カフェインは脂肪を燃焼させる効果があります。
ある研究では、肥満の人の脂肪燃焼率を10%、痩せている人の場合は29%を増加させると言われています。
缶コーヒー1杯で集中力がアップ
カフェインには集中力を増強する働きがあります。
ある研究によると、チェスプレイヤーを対象にした実験では、200mgのカフェインを摂取してもらったところ勝率が6~8%上昇したそうです。この勝率の上昇はどの程度かというと、ランキング5000位なら3000位まで上がるぐらいの勝率らしいです。
ちなみに、カフェイン200mgというと缶コーヒー1本分ぐらいの量です。缶コーヒー1杯ぶんのカフェインでここまでの効果があるということです。
1日4杯でうつ病が20%低下
コーヒーは気分の落ち込みを改善する効果もあります。
というのも、コーヒーは「ドーパミン」の分泌を促すからです。ドーパミンは幸福感を生み出す神経伝達物質で、不足すると無気力になってしまいます。
実際、ハーバード大学公衆衛生大学院栄養学部がアメリカの国立衛生研究所の支援によって行った2011年の研究によると、調査開始時にうつ病ではなかった女性5万人を25年間追跡した結果、コーヒーの摂取している人ほどうつ病や自殺の傾向が少なかったとされています。
具体的には1日4回以上コーヒーを飲む女性はうつ病のリスクが20%低かったそうです。
コーヒーは万病を予防する!?
コーヒーは将来心配な病気を予防する効果も報告されているようです。
- 肝臓がんを予防・アルコール性肝硬変を予防
- 認知症を予防
- 脳卒中を予防
- 糖尿病を予防
具体的に見ていきましょう。
1日2杯のコーヒーで肝臓を保護する効果
コーヒーは肝臓によく、アルコール性肝硬変や肝癌を予防する効果があるようです。
アメリカ肝臓病学会誌 「Hematology」に掲載された2007年の研究によると、コーヒーを定期的に飲む男女は肝癌の発症リスクが低いと示されています。↓
ヨーロッパとアジアの十間の研究で2260人の肝がん患者を含む 約24万人を調査。
- 1日2杯程度のコーヒーを飲む人
- 全く飲まない人
を比較した結果、コーヒを飲む人たちは肝癌だと診断されるリスクが半分以下であった。また、1日の摂取量が1杯増えることに肝癌になるリスクが23%ずつ低下していた
また、1日あたりコーヒー摂取量が1杯増えるごとにアルコール性肝硬変になるリスクが20%ずつ低下するという研究もあるんだとか。
ただし、「飲めば飲むほど健康にいい!」というのも「常識の範囲内で」という話です。詳しくは後述しますが1日4杯以上はリスクのほうが多いと思うので注意してください。
1日2杯で脳卒中を予防
ある研究では、コーヒーを1日に2杯以上飲む女性は脳卒中にかかるリスクが19%低く、飲む量が多いほどその傾向は高かったと分かっています。
1日3~5杯でアルツハイマーを予防
北欧で約1400人から20年分のデータを分析した研究によると、1日3杯~5杯のコーヒーを飲む人は認知症やアルツハイマーだと診断されるリスクが65%低かったとされています。
理由としては、カフェインにはタウタンパクの蓄積を抑制する効果があるからではないか?と言われています。
タウタンパクとは脳細胞の中に蓄積してしまうゴミのようなもので、認知症の原因の一つだと考えられています。
また、 ホノルル心臓プログラムの参加者8004人から収集した30年分のデータを分析した研究では、 コーヒーを飲まない人は1日3杯以上飲む人に比べて 一生の内にパーキンソン病だと診断されるリスクが5倍以上高かったという結果が出ています。
認知症だけでなく、脳の機能全般に効果がありそうです。
1日6杯で2型糖尿病を予防する
コーヒーを定期的に飲む人は糖尿病になりにくいそうです。
ハーバード大学公衆衛生大学院と同大学付属ブリガムアンドウィメンズ病院 の研究者が、12万5000人を対象とした18年間の調査によると、1日に6回以上コーヒーを飲む男性は 成人発症型糖尿病と診断されるリスクが男性で54%低く、女性の場合34%低かったとされています。
理由としては、コーヒーに含まれる抗酸化物質やミネラルが血糖値を安定させる物質を整えるからだと言われています。
にしても6杯と言うとかなりの量ですね。ここまで飲んでしまうと糖尿病にならない代わりに別の疾患のリスクも高まるので、せめて4杯ぐらいにとどめるのがオススメです。
どうしてコーヒーは健康なの?
いろんな成分が複雑に働く
コーヒーは様々な栄養素を含みます。
- カフェイン
- カリウム・マグネシウムといったミネラル類
- ビタミン Eなどのビタミン類
- 「クロロゲン酸」などをはじめとしたポリフェノール
中でもカフェインは色んな働きをしてくれますが、コーヒーの健康効果はカフェインだけのおかげではないのです。シドニー大学の研究者によると、コーヒーには 糖尿病を抑制する効果があると結論づけた上で、「カフェイン単体の効果ではなく、マグネシウムやクロロゲン酸など複数の栄養素が関係している」と言っています。
カフェインレスはダメ!?「コーヒーのカフェイン」が大事
ちなみに今回紹介したコーヒーの健康効果による研究のなかには、カフェインレスコーヒーやコーヒー以外のカフェイン入りの飲み物では効果が見られなかった研究もあります。
つまり、カフェインが大事なんだけどコーヒーのカフェインじゃないとダメってことです。
ですから、コーヒーを飲んで健康効果を期待するならカフェインレスではなく普通のブラックコーヒーがオススメです。
コーヒーのデメリットは本当なの?
コーヒーにはメリットがたくさんあることが分かっていただけたでしょうか。
しかし、コーヒーのデメリットが指摘されている研究もあります。具体的に見ていきましょう。
心臓に及ぼす影響→1日4杯以上飲まなきゃセーフ
コーヒーは心臓に悪影響を及ぼすのではないか?という指摘もあるそうです。
確かにカフェイン入りのコーヒーを飲むと心拍数が高くなります。しかし、飲み過ぎない限りは直接心臓病へ繋がることはないとも言われています。
根拠として、北欧に住む男女14人万以上を対象とした 5件の大規模な研究を分析した分析では以下のことが示されています。
- 少量のコーヒー摂取は心不全にほとんど影響を及ぼさない
- ただし、1日4~5杯になるとリスクが増大する可能性があると指摘
1日1~3杯ぐらいなら心臓への問題はなさそうかなぁと思います。
流産や早産を高めるか→1日1杯なら大丈夫
コーヒーに含まれるカフェインが胎児に影響するという指摘もあります。
ただし、アメリカ産科婦人科学会 によると 1日1杯のコーヒーが早産や流産のリスクを高めることはないとしています。飲み過ぎなければ大丈夫なようです。
カルシウムの吸収を阻害?→鉄分を摂取するタイミングを工夫
お次は、コーヒーに含まれるカフェインがカルシウムの吸収率を下げるのではないか?という問題です。
この問題はそんなに神経質になる必要はないんじゃないかな~という印象です。
根拠として、食品や薬品の毒性作用に関する専門誌である「Food and Chemical Toxicology」に掲載された2002年の研究によると、以下のことが示されています。
- カフェインを摂取することによってカルシウムの吸収率がわずかに下がる
- ただ、その影響は小さく小さじ1~2杯の牛乳を加えることによって取り戻すことができる程度
つまり、コーヒーを飲むときに牛乳を加えておけば吸収率が下がった分を補うことができるよ~と言っているわけですね。
もしくは、鉄分を摂取する食事をする前後はコーヒーを飲まないと決めておくのがオススメです。
例えば「コーヒーは午前中から昼過ぎに飲む」と決めておき、「鉄分が豊富な肉料理は夜に食べる」と決めておけばコーヒーをやめずとも鉄分をしっかり摂れるはずです。
ただし、1日4杯以上のカフェイン入りコーヒーを飲む女性には そのうちの少数に骨粗しょう症の進行の加速が認められたという研究もあります。
貧血が気になる方は飲み過ぎに気をつけてください。
コーヒーのオススメの飲み方
いろいろ考慮すると3杯ぐらいまでが健康的
コーヒーのメリットが高いのは1日1~3杯ぐらいかなと思います。
実際、欧州食品安全機関 (ESFA) によると健康のために望ましいカフェインの摂取量は1日当たり400mg未満・1回あたり200 mg 未満としています。カフェイン400mgというと、コーヒーをマグカップ3杯分ぐらいです。
やはり3杯、多くても4杯ぐらいがベストじゃないかな~と思います。
1日5杯以上飲んでいる場合は少しずつ減らそう
コーヒーのメリット・デメリットを考えると1日3杯程度なら問題がなさそうですし、4杯でもセーフぐらいです。
ただし、5杯以上飲んでいる場合や、寝る前に飲んでいる方は少しセーブしたほうがよさそうです。
いきなりコーヒーの量を減らしてしまうと不調の原因になるので気をつけてください。
というのもコーヒーには依存性があるからです。コーヒーに依存している人がコーヒーを断つことで、頭痛・吐き気・異様な疲れ・落ち込みなどを感じることがあります。
ですから、少しずつ減らして、3~4杯に近づけていきましょう。
朝イチのコーヒーは覚醒しすぎ!?起床90分後まで待て
カフェインを摂取する際は、朝起きてすぐではなく起床から90分はあけるようにしましょう。
90分以内に飲んでしまうと体内の「コルチゾール」のバランスが崩れてしまうからです。
「コルチゾール」というのは体内で分泌される物質で、天然の目覚ましの役割があります。
人間は午前6時ぐらいになるとコルチゾールという覚醒ホルモンが分泌されます。わざわざコーヒーに頼らなくてもコルチゾールが増えてくることによって目が覚めてくるのです。
コルチゾールは起床から90分で分泌が緩やかになります。それ以前にカフェインを摂取してしまうと、覚醒作用が強すぎて心拍数の上昇・焦燥感・頭痛といった症状が出てしまいます。
起床90分後まで待てば、コルチゾールが落ち着いた頃にカフェインの覚醒作用を引き起こせるので、適度に集中力を高めることができます。
「コーヒー+昼寝」で午後からも頭をフル回転
知的生産性を高めるには昼寝が有効です。20分~30分程度の昼寝をすることで脳が休まり午後からも頭を働かせることができるのです。
しかし、「一度寝たら20分でスッキリ起きるのは難しい」という方も多いでしょう。そこでコーヒーの登場です。
昼寝する前にコーヒーを1杯飲むことでスッキリ起きやすくなります。
というのも、カフェインが覚醒作用を起こすのは口にしてから30分程度だからです。ちょうど目を覚ますころにカフェインが効いてきてシャキッと起きられます。
午後からの仕事がはかどらない方は、コーヒー+昼寝の習慣を試してみてください。
午後3時以降は飲まないのが無難
コーヒーは遅い時間に飲まないようにしましょう。
カフェインには覚醒作用があるからです。眠気をもたらす「アデノシン」という物質が受容体にアクセスすることを阻害することで覚醒効果を発揮します。
コーヒーを飲むタイミングを見極めるには血中のカフェイン濃度の半減期に注目するのが大事です。 カフェインの半減期は4~8時間と言われています。例えば、15時に飲んだ場合8時間後の23時まで残ります。コーヒーブレイクは15時ぐらいまでに済ませておくといいでしょう。
と言ってもコーヒーの理想的な摂取タイミングは人それぞれです。というのも、人によって体内時計が異なるからです。
タイプごとのコーヒーのベストタイミングはこちらの記事で↓




【今日のクエスト】知的生産性を高めるコーヒーの飲み方を実践!
ここまでの色んなデータを考慮して、戦略的なコーヒーの利用をまとめると以下の通りになります。
- 朝イチは飲まない。食事や軽いウォーキングなどで目を覚ます
- 軽く仕事を終わらせる
- 起床後90分以降にコーヒーブレイク(1~2杯)をはさむ→脳機能をアップ!
- 午前中の残りの仕事に取り組む
- 昼食を食べた後に1杯飲んで昼寝→昼寝で脳を休息&カフェイン効果でスッキリ
- 午後3時以降は飲まない
こうしたコーヒーの利用をすれば、コーヒーの健康効果を合理的に得つつ、デメリットは避けられると思います。
【獲得経験値】
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