- 同じ方法で練習を繰り返すのが苦手
- ピアノやギターなどの クリエイティブな分野で技術を上達させたい
今回は、練習方法をクリエイティブに考えていこうぜ~というお話です。
独創的に練習すると独創的な技術が得られる
何事も1つのことを訓練するのは退屈ですし、時間がかかります。「指導者から言われたとおりに訓練するのが正しい」と思われがちですが、実は訓練内容を自分なりにカスタマイズしながら訓練した方がよりクリエイティブな技術者になれます。
ハーバード大学の社会心理学者エレン・ランガーの実験によると、ピアノの練習方法を自ら工夫することで演奏自体も独創的になるという結果が出ています。
実験の介入
「初心者のためのピアノ無料レッスン」というチラシを配り、集まった被験者たちを二つのグループに分けてそれぞれの介入を行った。
- 従来の練習方法に従って反復の練習を繰り返すグループ
- 同じ練習を繰り返すようにはせず、やり方を工夫するグループ
グループ2において具体的に以下のような変化を付けて練習に取り組んだ。
- 繰り返し同じ方法で練習するのではなく10分ごとに演奏方法を変える
- ピアノの演奏について常に新しいことを学ぼうとする
- 自分の感じ方や表現に注目する
その後、それぞれの被験者たちの演奏を録音し音楽専攻の大学院生に評価をしてもらった。
実験の結果
- やり方を工夫したグループ2のほうがより独創的な演奏をしていると評価された
- グループ2の被験者たちの方がレッスンを面白いと感じていた
実験の考察
つまり、学習の初期段階でやり方を工夫することによって、より創造的なパフォーマンスをできるようになるということです。
理由としては、同じルーティーンのような練習で頭が凝り固まってしまうことを防ぐことができるからだと考えられます。 特に学習の初期段階で「ピアノはこのように弾くものだ」と教え込まれると、自由な遊びがなくなってしまいます。
なお、実験ではピアノの演奏でしたが他のことにも適用できる可能性があります。
・復習のサイクルをもう少し期間をあけてみてはどうか?
・順番に読むのをやめて興味があるところから読んでみてはどうか?
得られるかもしれない創造性の飛躍:
・より効率的な勉強方法を思いつく
・自分が学んでいることを独創的に誰かに伝えるアイデアを思いつく
・クロスオーバーばかりを勉強するのではなく、ロール→クロスジャブ→クロスオーバー…と数分ごとに練習種目を変えてみる
・三脚とスマホを使って自分の練習を録画してみる
・バスケの多彩な戦略について学んで積極的に試してみる
得られるかもしれない創造性の飛躍:
・ゲームの中でも従来の作戦にはないような面白い作戦を思いつく
・ひたすら描く量をこなすではなく、対象物を描く際にアプローチを変えてみる。
・自分の手元を見ずに描いてみる
・対象物を頭の中で記憶してから描いてみる
・対象物を反転させて描いてみる
得られるかもしれない創造性の飛躍:
・よりクリエイティブな作品を描きあげることができる
このように、より自由な発想のもと練習を行うことによって、辛い練習も楽しく行うことができますし得た技術をより独創的に活用することができるのです。
【今日のクエスト】訓練をより面白くするための独創的な練習法を考える
ステップ1:自分が取り組むトピックをピックアップしよう
例:
- 楽器の練習
- ドローイングの練習
- スポーツの練習
- 勉強
ステップ2:自分が選んだトピックを学習する手法を5個以上考える
例:勉強・読書
- 椅子に座らず部屋のなかをウロウロ歩き回りながら勉強する
- 風呂のなかで勉強する
- 夜中にiPadを持って歩きながら勉強する
- 勉強した内容を口に出して説明する
- 勉強した内容をブログなどのコンテンツに投稿する
- 電車に揺られて旅をしながら勉強する
今まで自分が試してこなかった手法を考えてみましょう。
ステップ3:1つピックアップして実践しよう
【獲得経験値】
☑️今まで試したことがない訓練法を1つ試した
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